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草野心平
草野心平 天山文庫
「蛙の詩」で知られる詩人・故草野心平氏「モリアオガエルの生息地があれば教えて欲しい」と、ある新聞に投書したのが、昭和25年のこと。それに応えて、長福寺の先代住職、故矢内俊晃和尚が早速招聘の手紙を送りました。
そして昭和28年8月、先生は川内村を初めて訪れました。以来、先生と村民との親交は深まり、先生の蔵書3000冊を村に寄贈されたのを機に文庫建設の話がもちあがりました。
そして村民一木一草を持ち寄り村あげての労働奉仕によって建てられたのが、今の天山文庫です。
天山文庫の名は中央アジアを越えて、東洋と西洋を結ぶ「シルクロード」にそびえる天山山脈になぞらえ、みちのくと中央の交流、人と人との出会いを大切にしたいという熱意を込めて、先生が命名したものです。
昭和35年、川内村名誉村民に推載された心平先生。85年という生涯を全うした今、そしてこれからも、先生の遺業は村民の心から消えることなく、語り継がれていくことでしょう。
昭和41年7月16日の文庫落成を記念して、毎年行われる天山祭り。この日は、村内はもとより、県内外から心平先生を偲んで多くの人々が集まってきます。
心平先生の写真を囲みながら青竹を二つに割った器に、色とりどりの山菜料理、今朝つりあげたばかりのいわなの焼魚を肴に盃を傾けます。
村の伝統芸能である獅子舞、浦安の舞、神楽舞が披露され、笛や太鼓で川内甚句も飛び出します。
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